実技[4] 身近にある材料での固定法

生 年 月 日 昭和50年36月27日生
開業年月日 平成10年6月21日
開 業 場 所 北見市高栄西町7丁目7-10
卒業年月日 平成8年3月卒
出 身 校 東北柔道専門学校

佐藤 裕美
(北見ブロック)

<<はじめに>>

 私は柔道整復師として、何時、何処で、外傷とであっても、応急処置ができるのが、この職業の素晴らしさだと思います。
 私は柔道整復師になって、16年に成りますが、その中で出会った症例を発表したいと思います。
 数年前に旅行に行った時の出来事です。某ホテルで夕食をしていた時に、足を痛そうに引きずり、女性の肩を借りようやく歩いている男性がいました。
 どうしましたかと話を聞いてみると観光中に足を捻ったそうです。
 それで、足を見せてもらうと足根中足関節(リスフラン関節)部に高度な腫脹が有り限局性圧痛、内返し痛が有り、私は骨折が有るかもしれないと診断しました。
でも、残念ながらその時に救急ボックスも何も持っていなく、私はホテルの従業員に状況を説明し何か使えそうな材料は無いか聞いてみました。
 そこでホテルにあった材料は、氷・ビニール袋・荷造り用布テープ・段ボール・伸縮包帯・タオルです。
 まず、ビニール袋に氷と水を入れアイシングを行いました。
 次に段ボールで足底板を作りタオルを当て伸縮包帯をアンダーラップ代わりに巻き、その上から布テープでテーピング固定を行いました。(その上からアイシングをするように説明。)


段ボールで足底版を作る


伸縮包帯を巻く


布テープで固定

 男性は楽になったと喜んでくれました。
その後、来院されレントゲンを撮ってもらった結果、骨折は無く捻挫でした。

<<まとめ>>

 私はこの経験を通し、普段使っている固定材料が無くても、ふいに出会った負傷に対応できる技術と心構えを日々研鑽し、日常の業務にも生かして行きたいと思います。

 

質疑応答
座 長 足底板はあったほうが患部にいい影響はありますか?
術 者 内返しが抑えられ安定があります。
座 長 佐藤先生がガムテープを使うのを見てびっくりしました。